カテゴリ:Books( 43 )

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今年の課題図書なので息子より先に読んでみました。

耳の聞こえないウィリアムは父親の賛成を得られず、手に職で靴職人になるのですが
好きなことはあきらめなければきっとかなう、そう確信する展開。
ウィリアムはひょんなところからメジャーリーグの野球選手になるのです。

今では当たり前になった審判の「ストライク」「ボール」「セーフ」というジェスチャーは
1880年当時、まだ審判の声がけだけだった。
ウィリアムは母親とのふだんのコミュニケーション手段を活かして、
ジェスチャーを考案して審判へお願いする。
それは大スクリーンも電光掲示板もテレビ中継もない球場の観客にも歓迎されて熱狂で迎えられる。

私が驚いたのは、当時は大スクリーンも電光掲示板もなくって
テレビ中継もなくって、野球が観たい人はスタジアムに通って豆つぶみたいな選手を見ていたんだってことです。
そうか、昔の人たちのほうが想像力があったんだな。







by readymade_ayu | 2017-09-29 17:00 | Books | Comments(0)

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先日、いきなりグレン・グールドに恋をした。
グールドと言えばバッハなのだろうけれど、
何の気なしにグールドのベートーヴェン「悲愴」第2楽章を聴いたら、
涙がぽろぽろ止まらなくなってしまったのだ。
それからグールドは私のアイドルになった。

オープニングは、
グールドの死後、愛用していた木製小型椅子とグールドの薬、書簡、服飾品、電話帳からピザのメニューまで
弁護士はオタワの国立図書館へ寄贈した。
さらに国立図書館はグールドの愛していたスタインウェイのピアノCD318もグールド財団から買い入れる(素晴らしい決断)

グールドの生い立ち、
グールドの要求に応えた調律師ヴァーン・エドクィストの生い立ち、
そしてピアノメーカー スタインウェイの輝かしい歴史と功績、
この3つが織り重なり、物語はグールドの伝記として綴られていきます。

このあたりは沢木耕太郎の手法が好きな私がすっぽりはまったところです。
著者のケイティ・ハフナーはもともとコンピューターと科学技術分野のライターで、
音楽の専門ではないと言うのにはすぐ納得した。

最後の再録音「ゴルトベルク変奏曲」はスタインウェイではなくヤマハだったというラスト部分はほんとうにびっくり。
エピローグもとても素敵なので、グールドファンでなくとも読んでみてください。

途中のスタインウェイについて、第二次世界大戦中はスタインウェイも軍需生産に巻き込まれ、
ピアノ職人たちは兵員を目的地まで運ぶグライダー、その後はかなりの需要があった「棺桶」を作るくだりが
これまたびっくりした。ピアノのために貯蔵されていたウォルナットやマホガニー材木は棺桶になってしまうのだった。
何よりこういった軍需生産は日本だけでなくアメリカでも行われていたのだ。









by readymade_ayu | 2017-09-29 16:00 | Books | Comments(0)

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こちらもN潟の巨匠から息子へいただいた本。

女の子と、その子が想像で作り上げた見えないお友達との物語。
ある日、女の子が事故に遭って(遭わされて)ふたりは離れ離れになってしまう。
子どもたちの想像力を盗む嫌な男も現れて物語はホラーにも似たドキドキ感を持っていく・・・。

こういった「見えないお友達」のような精神的な世界って日本人が得意とするテーマなのに
イギリス人が書いているところがびっくりした。

実は私は今でも「見えないお友達」がいます。
だから人ごととは思えませんでした。






by readymade_ayu | 2017-09-29 15:00 | Books | Comments(0)

夜の小学校で / 岡田淳

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「放課後の時間割」「二分間の冒険」で有名な岡田淳さんの本です。
岡田淳さんの著作で息子も私も大好きなのが「こそあどの森」シリーズ。
このシリーズについてはいつか完全ガイドを作ってみたいものです。

先週読んだ「夜の小学校で」
小学校の夜警員を勤めることになった「ぼく」
毎晩のように(文中毎日起こっているわけではないとは書かれていますが)
不思議なお客さんがやってきます。

魔法使いのおばあさん
誰かと約束したピアノを弾きに来る音楽の先生(しかも月光の第一楽章)
スウェットスーツを着てスープを作るウサギ
バッタみたいにお辞儀をする理科の先生
ふつう夜の小学校にこんな人が現れたら怪談よりこわいでしょう。
でもこわいとも不思議とも思わず読んでしまいます。

岡田淳さんの本の中には、いつもおいしそうな食事とお茶とコーヒーが出てきます。
いつもよりゆっくり食事をして、お茶かコーヒーをゆっくりいただこうと思います。




by readymade_ayu | 2017-09-29 14:00 | Books | Comments(0)

70' HARAJUKU / 中村のん編

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N潟の巨匠よりいただいた70年代の原宿の風景をのこした写真集。

大御所のスナップが並びます。
横木安良夫
染吾郎
広川泰士
野上真宏
井出情児
ハービー・山口
達川清
ガリバー
石川武志

当時スタイリストでエッセイストの中村のんさんが
編集と解説されています。

驚いたのは
ディランのTシャツを着た研ナオコさん、
水俣の取材で来ていたユージン・スミス、
21歳のCharさん、
原田真二さん、
そして写真載せちゃいました、はっぴいえんどのメンバー、

・・・と、書いているだけでくらくらしちゃいます。
この頃原宿にみんないたんだ。






by readymade_ayu | 2017-09-29 13:00 | Books | Comments(0)

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ひさしぶりのカテゴリ「Books」
本当はここに載せていない本がもっとたくさんあるのですけれど、
まずは読むのに数か月を要した「ゴッホの手紙 絵と魂の日記」

ゴッホが主に弟のテオに向けて送った書簡集はいろいろ刊行されています。
私はこの2012年に出版された本がとても好きになりました。
手紙と一緒に描いた、または同封したスケッチも忠実に再現されています。

この秋は上野でゴッホ展、北斎とジャポニズム展の2本が開催されますので
今から楽しみになりました。












by readymade_ayu | 2017-09-29 12:00 | Books | Comments(0)

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大好きな竹下文子さんと鈴木まもるさんのコンビ。

いつもくるくる回っているだけのお寿司たちが、「たまにはまっすぐ進みたいよ」と
お寿司屋さんを出発して、街を、日本全国を、そしてニューヨーク、パリ、ブラジルと世界へ進出。
最後は南極で終わりかと思ったら・・・。

読み聞かせしながら自分が笑顔になれる一冊。


by readymade_ayu | 2017-04-29 07:00 | Books | Comments(0)

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人の手紙とか、人の日記とかの本が大好きである。
お金の工面とか、庭の落ち葉のそうじとか、手紙を出しにいかなくては、とかいう文章に
そのへんの小説よりもおもしろさを感じる。

こちらはマティスとルオーがパリで知り合ってから、マティスの死の直前まで50年ほどの間に
ふたりの間に交わされた往復書簡。
当時のフランス絵画界についてもうかがえておもしろい。

アンリ・カルティエ・ブレッソンが撮ったマティスの写真があってびっくりした。

刊行記念に汐留ミュージアムで開催されていた
マティスとルオー展も仕事中にこっそり観てきた。
それは内緒にしておいてほしい。







by readymade_ayu | 2017-04-15 10:00 | Books | Comments(0)

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いわさきちひろさんの絵がとてもなつかしいと言うかなんと言うか手に取ってみた。
子どものころ通っていた小児科のロビーにいわさきさんの絵が飾ってあって
私にとってはいわさきさんの絵は少しだけこわくて美しい。

人魚姫のお話は「リトル・マーメード」しか知らなかったから
かなりの悲恋物語に驚愕した。

王子様は船が沈んだ時に助けてくれた女の子は人魚姫ではなく、
お見合いした別の国のお姫様と思いこんでそっちと結婚してしまう。な、なんたるアホな男!
しかも人魚姫はウェディングドレスの長い裾を持つ役なんてさせられている!

ラストは人魚姫は泡になって消えて高い空に昇ってしまう。
人を愛した喜びに包まれながら。
小学1、2年生向けとクレジットされているけれど、大人でも理解できないわ!!

・・・と、取り乱しましたが、とにかく
曽根綾子さんのひらがなの文章が美しく、
いわさきちひろさんの絵が背表紙まで美しい。





by readymade_ayu | 2017-04-15 09:00 | Books | Comments(0)

無名 / 沢木耕太郎

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沢木耕太郎が大好きである。
常々、沢木耕太郎と結婚したいと思っている(何様)

沢木さんの私ノンフィクションの中で最高峰と思う。
実のお父様の入院をきっかけに、お父様が亡くなるまでと、その後すこしについて書かれている。

自分も父親を亡くした時に、葛飾区の病院へ向かう途中の日比谷線の中で
間に合わなかったことを兄からの電話で知った。とりあえず向かわなくてはと
北千住の駅で乗り換える時に、ベビーカーを押しながら駅中の本屋さんに入った。
沢木さんのようにお葬式についての実用本を購入などはしなかったが、
ちょっとこころを落ち着かせて東武線に乗り換えたのを覚えている。

私が沢木さんを大好きなのは、その「しつこさ」と「取材力」。
お父様の最後に向かって、別に奥様の力を借りようとせず(ここもポイント高い)
入院生活についてできることをしていく。
お父様の作った俳句をまとめて出版しようと集めて調べて、実際に印刷する。

不謹慎かもしれないが、なぜかとても「おもしろく」読んだ。

そして読み終わった後に、母親へ電話した。







by readymade_ayu | 2017-04-15 08:00 | Books | Comments(0)